Sabigara

個人開発者としては「話を聞いてくれる人」を集めたい

独りでWebサービスやプロダクトを作り続けるのは非常に辛いと感じている。

結局のところWebサービスを使ってくれるのは赤の他人であり、その人たちを集めないことには何も起こらない。彼らをどこから集めてくるのかといえば、ネット上だ。ネットにはすでに人が溢れていて、超巨大企業や有名YouTuberから、弱小企業やインフルエンサーもどきまで、血眼で目立とうとしている。その戦場で無名の個人が「僕のところに来てください」と叫んでも聞いてくれる人は少ない。

「個人が戦っていくためには、半径は狭くとも影響力を発揮できるコミュニティを作るべき」みたいな話はよく聞く。それには同意する。プロダクト単位でのマーケティングはコストが高く、個人開発者が開発作業を犠牲にせず、再現性を担保しつつ実行するのは非常に難しい。それに対して、「こんなの作ってみました!」というだけである程度話を聞いてもらえるならこんなに助かることはない

Twitterは苦手

これを実現するためのツールとして最初に思い浮かべるのはTwitterだが、僕はどうもTwitterが苦手らしい。見るのは好き(というより安易に時間を潰すのに最適なだけで、あまりポジティブな感情を持っているわけではない)なのだが、特にそこで「発信」したいことがない。食事の写真も今の気分も作業の進捗も特に共有したいとは思わない。ましてや「絶対に <任意の動詞> するべきN個の <任意の名詞> 」があるとも思わない。

となると僕がつぶやくのは、プロダクトが完成したときの宣伝だけだ。よっぽどすごいものを作ればそれだけで拡散されてフォロワーも増えるのかもしれないが、これまでそんなことは起こっていない。Twitterでは全く反応がなかったにも関わらず、ZennやProduct Huntへの投稿では一定の評価をもらえたこともあるので、プロダクトの品質に問題があるわけではないはず。そもそもリンクをクリックしてくれる人がほとんどいないので、僕の影響力が小さすぎる、またはツイートの仕方が下手すぎると考えるべきだ。

たぶんTwitterなどのSNSでフォロワーを集められる人々は、本心からSNSが好きか、割り切って努力しているんだろうなと思う。ツイートすることになんの抵抗もストレスもない人がある意味ではうらやましい。僕の場合はまったく好きでないからコストが高すぎるし、そこを押してがんばって運用するくらいなら別のチャンネルを検討する。

長文は気楽

僕にとっては、ブログやnote、Mediumなどはコストが低い気がしている。理由は明確ではないが、生身のコミュニケーションから離れるにつれて億劫でなくなるのだと思う。電話よりもメール、メールよりもツイート、ツイートよりもブログが気楽だ。要するに自分の考えをある程度のサイズにまで固めて、非同期かつ一方的に投げつけるのが楽なんだと思う。

ただ、僕にとって相対的にコストが低いとしても、ほぼ脳死でツイートし続けられる人たちの気安さには到底かなわない(そういう人たちが影響力を持っているのかは定かではないが)。投稿しようと思えるレベルの文章を書くためには最低でも1時間くらいは必要だし、凝りはじめれば数時間は溶けてしまう。

となると、けっきょく僕は開発時間をある程度は犠牲にして発信活動に勤しむ必要があるということになる。これが結構難しい。開発を始めるとつい没頭してしまうので、それほど好きでもないことはつい忘れてしまう。ただ開発だけしていても何も起こらないことはようやく理解しはじめたので、理性の力で開発を切り上げ、なにかしらの発信をするようにしている。

ちなみに、Twitterをがんばってみようとしたことはある(「Twitterをがんばる」という言葉がそもそも気に入らないのは置いておこう)。結果は、1ヶ月もせずに挫折した。あまりにも肌に合わないし、虚しかった。ブログを書くのは大変だが虚しくはない。

ニュースレター?

(海外かぶれなのでメルマガではなくニュースレターと呼称したい)

ブログに似ているものとして、ニュースレターも検討に値する。というか、メールで購読するかしないかの違いしかないのだから当然だ。

僕自身はそれほど購読していないが、Web Weeklyは結構楽しく読んでいる。

Web Weekly #86JavaScript Unicode tricks, new viewport units and how `.visually-hidden` works.ファビコンwww.stefanjudis.com

毎週なにかしらの学びがあるし、良いコンテンツだと思う。ここまで作りこむのは大変だろうが、僕が新しく知った知識やツールをまとめるだけなら同じようなことはできそうだ。

日本語で技術系のニュースレターを配信している人はあまり見ないので、試してみてもいいかもしれない。そもそも日本ではメルマガの印象が悪すぎてあまり流行らないだけかもしれないが・・・。それに、できれば英語で発信したいのだが・・・。